
Mac で画面上の QR コードを読み取れるアプリ「QR Capture」
みなさんこんにちは、たいくんです。
ウェブサイトや動画などを見ていると、画面上にQRコードが表示されることがありますが、そのような時、どのようにしてアクセスしていますか?
おそらく多くの人はスマートフォンを取り出して撮影し、アクセスしていると思います。
この記事では、わざわざスマートフォンを取り出さなくても、画面上に表示されたQRコードを読み取ることができる無料のアプリ「QR Capture」をご紹介します。
目次
QR Captureってどんなアプリ?
画面上のQRコードをスキャンしてアクセスできるアプリ

QR Captureは、画面上に表示されたQRコードをスキャンして、リンク先へ簡単にアクセスできるアプリです。
様々な方法でスキャンできる

QR Captureは、画面上に表示されたQRコードだけでなく、ウェブカメラを使ってMac外のQRコードをスキャン(ウェブカメラを使う場合、7回までのスキャンは無料、その後はアプリ内課金が必要です)したり、QRコード画像のドラッグアンドドロップやクリップボード内のQRコード画像をスキャンしたりと、様々な方法でQRコードを読み取ることができます。
システム要件
記事執筆時点で最新のQR Capture 2.6.10では、macOS Big Sur(11.5)またはそれ以降が必要です。
インストール方法と使い方
QR Captureのダウンロードとインストール
Mac App Storeからインストールする

QR Captureは、Mac App Storeからダウンロード・インストールすることができます。
QR Captureを使う
チュートリアル

QR Captureを初めて起動すると、チュートリアル画面が表示されます。
チュートリアル画面には日本語で次のように書かれています。
カメラを使ってQRコードをスキャンする
このユーザーインターフェースは、画像に表示されているようなカメラ切り替えボタンを押すと利用可能になります。カメラを使ったQRコードのスキャンは自動的に行われ、どのボタンも押す必要はありません。
QRコードをスキャンするコツ:
1. 周囲が十分に明るいことをご確認ください。
2. フォーカスが合うように、QRコードをカメラから離したり近づけたりして位置を調節します。内蔵カメラにはオートフォーカスがありません
3. 非常に細かいQRコードは高解像度カメラ(1080p)を必要とします。お使いの内蔵カメラは720pしかない場合があります。
4. カメラの選択は環境設定から利用可能です。
注意: この機能を使用するには、プロンプトが表示されたらQR Captureにカメラアクセスを付与する必要があります。アクセスは、システム設定 > プライバシーとセキュリティ > カメラから変更することができます。
QR Capture

初めてカメラ切り替えボタンをクリックすると、このような画面が表示されるので、「許可」をクリックします。
これで、カメラアクセスが許可され、カメラを使ってQRコードをスキャンする準備ができました。
チュートリアルの画面にある「Next」をクリックすると次のチュートリアルに進みます。

次のチュートリアルは次のように書かれています。
画面からQRコードをスキャンする
このユーザーインターフェースは、アプリを起動したときに表示されます。コンピューターの画面に表示されたQRコードをスキャンするには、「電話」をQRコードの上にドラッグし、上記画像に表示されているカメラ収録ボタンを押します。スキャンするQRコードが仮想の電話画面よりも大きい場合、電話の画面をリサイズする(⌘+ / ⌘-)ことができます。
他にも、メニューバーをクリックしてコンピューターの画面全体をスキャンすることもできます:
メインメニュー > Phone > Full Screen Scan & Analyze(⌘S)
注意: この機能を使用するには、プロンプトが表示されたらQR Captureに画面収録のアクセスを付与する必要があります。アクセスは、システム設定 > プライバシーとセキュリティ > 画面収録とシステムオーディオ録音から変更することができます。
QR Capture
チュートリアルの画面にある「Next」をクリックすると次のチュートリアルに進みます。

最後のチュートリアルは次のように書かれています。
アプリアイコンからQRコードをスキャンする
画像ファイルをお持ちの場合、それをアプリアイコンにドラッグアンドドロップすることでQRコードをスキャンすることができます。
QR Capture
チュートリアルウィンドウは左上の閉じるボタンから閉じることができます。
画面上に表示されたQRコードをスキャンする

「電話」(Phone)と呼ばれている黒いスマートフォン状のウィンドウをドラッグアンドドロップして、スキャンしたいQRコードの上に移動させます。
電話の向きは、カメラ切り替えボタンがある辺にある回転ボタンをクリックするか、Command + Rキーを同時に押します。
電話画面の大きさよりもQRコードの方が大きい場合、電話ウィンドウの端をドラッグして大きさを変えるか、拡大または縮小ショートカットキーを押して大きさを変更します。
拡大・縮小ショートカットキー(クリックで開閉)
JIS配列のキーボードを使用している場合、次のいずれかのショートカットキーが使用できます。
- 拡大
- Command + ;(セミコロン)キー
- Shift + Command + ;(セミコロン)
- 縮小
- Command + -(ハイフン)キー
- Shift + Command + -(ハイフン)キー
US配列のキーボードを使用している場合、次のいずれかのショートカットキーが使用できます。
- 拡大
- Command + =(等号)キー
- Shift + Command + =(等号)キー
- 縮小
- Command + -(ハイフン)キー
- Shift + Command + -(ハイフン)キー
基本的にどの配列キーボードを使っていても、拡大ショートカットはCommandキーを押しながら「+」(プラス)が書かれているキーを同時に押すと拡大することができます。
電話ウィンドウをQRコードの上に置いたら、白いキャプチャボタンをクリックすることでQRコードをスキャンすることができます。

初めてスキャンしようとした場合、このような画面が表示されます。
画面収録の許可が必要である旨が書かれているため、「Continue」をクリックして続けます。

すると、画面収録の許可を求める画面が表示されるので、「システム設定を開く」をクリックして許可します。

画面収録の許可を行ったら、「終了して再度開く」をクリックしてQR Captureを再起動します。

その後、再びスキャンしようとするともう一度許可が求められる場合があります。
許可が求められたら、「許可」をクリックして許可します。

QRコードのスキャンに成功すると、QRコードの内容がウェブページへのリンクだった場合は自動的にウェブブラウザが開いてページにアクセスされます。
また、「Results」ウィンドウが表示され、スキャン結果が記録されます。

QR CaptureでスキャンできるQRコードはウェブページへのリンクだけでなく、様々な種類のQRコードをスキャンすることができます。
例えば、Wi-Fiネットワークへの接続情報が書かれたQRコードをスキャンするとこのようになります。

Resultsウィンドウでスキャン結果を選択し、右下の「Open」をクリックすると次のような詳細情報が記載されたテキストファイルが開かれます。
# The password for the network name "ExampleSSID" is "Th!s!sW!-F!P4SSW0RD".
#
# Manually enter the password or run the following command in Terminal.app
networksetup -setairportnetwork en1 ExampleSSID Th!s!sW!-F!P4SSW0RD
# THIS COMMAND WILL NOT WORK IF THE WIFI IS NOT IN RANGE.
このテキストファイルには、Wi-Fiネットワークへ接続するためのSSIDとパスワードが記載されているだけでなく、「ターミナル」を使ってそのWi-Fiネットワークに接続するためのコマンドも記載されています。
そのため、テキストファイルの中身をすべてまたはコマンド部分のみをコピーし、ターミナルに貼り付けて実行することでそのWi-Fiネットワークに接続することができます(接続したいWi-Fiネットワークの範囲内にいる必要があります)。

テキスト情報が含まれたQRコードをスキャンするとこのような感じになります。

QRコードのスキャンは、電話ウィンドウで撮影する以外にも、スクリーンキャプチャ機能を使ってスキャンすることもできます。
スクリーンキャプチャ機能を使うには、QR CaptureのDockアイコンメニュー、または「File」メニューから「Screen Capture」を選択するか、QR Captureのウィンドウを最前面にした状態でCommand + 1キーを同時に押します。
その後、自動的にQR Captureのウィンドウが最小化されるので、Shift + Command + 4キーでスクリーンショットを撮影する時と同様に、画面上のスキャンしたい範囲をドラッグアンドドロップして選択することでQRコードがスキャンされます。
スキャンされると、最小化されたQR Captureのウィンドウが再び表示されます。

画面全体を一度にスキャンするには、QR Captureの「Phone」メニューから「Full Screen Scan & Analyze」を選択するか、QR Captureのウィンドウを最前面にした状態でCommand + Sキーを同時に押します。
QRコードの画像ファイルをスキャンする

QRコードの画像ファイルをスキャンしたい場合、わざわざ画像を開いて画面上にQRコードを表示させなくても、画像ファイルをQR Captureのアイコンにドラッグアンドドロップすることでスキャンすることができます。

また、QR Captureの「File」メニューから「Scan File」を選択するか、QR Captureのウィンドウを最前面にした状態でCommand + 3キーを同時に押すことでファイルの選択画面が表示され、選択した画像ファイルをスキャンすることもできます。
クリップボードからQRコードをスキャンする

ウェブサイトの画像内にあるQRコードをスキャンしたい場合、わざわざ画像をダウンロードしなくても、画像をクリップボードにコピーし、QR CaptureのDockアイコンメニューにある「Scan Clipboard」を選択することでスキャンすることができます。

また、QR Captureの「File」メニューから「Scan Clipboard」を選択するか、QR Captureウィンドウを最前面にした状態でCommand + 2キーを同時に押すことでもクリップボード内の画像ファイルをスキャンすることもできます。
QR Captureの設定を変更する
QR Captureの設定を開くには、アプリケーションメニュー内の「Settings…」をクリックするか、QR Captureのウィンドウを最前面にした状態でCommand + ,(コンマ)キーを同時に押します。

「Show “Results” window on launch」にチェックを入れると、アプリの起動時にResultsウィンドウが開くようになります。
「Automatically copy scanned result to clipboard」にチェックを入れると、スキャン結果が自動的にクリップボードにコピーされるようになります。
「Automatically open URLs in QR codes」にチェックを入れると、QRコードをスキャンした際に自動的にURLを開くようになります。
「Minimize Windows During Screen Capture」にチェックを入れると、スクリーンキャプチャを行っている間はウィンドウが最小化されるようになります。
「Display green overlay (over screen capture screen)」にチェックを入れると、キャプチャ画面(電話ウィンドウの画面)上に緑色のオーバーレイが表示されるようになります。
「Mirror video output (if available)」にチェックを入れると、利用可能な場合、カメラの映像出力が左右反転するようになります。
「Play capture sound when screenshot is taken」にチェックを入れると、スクリーンショットが撮影された際にサウンドが再生されるようになります。
「Prevent re-scanning of the last successful scan」にチェックを入れると、ウェブカメラを使ってスキャンする際、最後に成功したスキャンが再スキャンされないように(連続した同じスキャンを防止するように)なります。
「Preferred camera:」から優先するカメラを選択します。
さいごに
今回は、Macの画面上に表示されたQRコードをスキャンできるアプリ「QR Capture」をご紹介しました。
QRコードが画面上に表示される機会は意外とあり、わざわざスマートフォンのカメラで撮影しなくてもMacだけで完結することができるため、とても便利なアプリです。
画面上に表示されたQRコードだけでなく、画像ファイルやクリップボードからもQRコードをスキャンすることができるので、MacでのQRコードスキャンを面倒に思っていた方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでくださりありがとうございました。それでは、また!
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